第二種電気工事士試験 受験レポート

第二種電気工事士試験の、技能試験を受験してきました。
忘れないうちに、やったこと、次の受験者にお勧めすることをメモしていこうと思います。

一応、筆記は自己採点で88点(配線図問題満点)、
技能は今日終わったばかりなので結果はまだわかりませんが、40分の試験時間中20分で完成してあとは6回くらい配線の確認と施工ミスの確認をしまくっていたくらいなので、よほどひどい思い違いをしていなければ合格しているのではないかと思います。

目次

筆記試験

ほぼ暗記ですが、配線図記号や材料や工具などを見て何かわかるようにするのをやりつつ、
分野別過去問をやりながら公式や数字を覚えるのが効率がいいです。
正直あまり時間が取れず、日本エネルギー管理センターの2日間講習と直前講習を受けて、前日に直前講習の問題(過去問を分野別にまとめたもの)を解き直して、過去問をやれるだけやったくらいです。

ホーザンの山内さんのYouTube動画は勉強を始めたときにお世話になりました。
手と声と字がきれいでまとめ方がわかりやすいのでずっと見ていられます。

あと、複線図はこの段階で書くことができるようにしておきました。
技能試験では複線図を書きませんでしたが、筆記では複線図を書いて何度も見直しするのに役立ちました。

複線図は書ける書けないといったフレーズをよく聞くので、どんだけ難解なんだと身構えていましたが、なんのことはないスリーステップなので「書けて当然」にすべきと思います。
①白(接地線)と、ランプ、常時接続のもの(コンセントや隣の部屋への送り線など)をつなぐ
②黒(電源)と、スイッチ、コンセント、常時接続のものをつなぐ
③残りをつなぐ(何色でもいい)

どんな試験にも言えることですが、『解説がしっかりしている過去問集』があればよいです。
まるっきり同じ問題というわけではなく出題範囲も広いのですが、3日前に過去問を解いてみて合格ラインに到達していないという方でも、前日まる一日過去問を解きまくれば合格ラインはクリアできます。

技能試験

この記事で一番メモしたかったことです(笑)

時間短縮の技がいろいろあるのですが、それらの中で検討したもの、実践したものを列記します。

まずは勉強方法(練習方法)

同じ期に受験していた友人たちは、筆記試験の自己採点後すぐに電線を手配して輪作りなどの練習を進めていたのですが、ここでも私は出遅れでいました。
何を隠そう…注文した電線の箱を開いたのは筆記の結果が出た翌週末でした。
土日を使って1日3-4問くらいずつ1周しかできませんでした。
ちなみに1日2問でも初めのうちは慣れずに時間がかかってぐったりすると思うので、舐めずに早めに始めることをおすすめします。
握力が落ちてきて、圧着に力が必要なリングスリーブや、抜くのに力がいる差込みコネクタは、クリップでとめて「圧着したつもり」でこなしたりとかもしました…

初めの数問は複線図を書いていましたが、すぐに「オンデマンド今井」さんのやり方(立体複線図)で複線図は書かないことに決めました。

実際の問題を作るところから始めてしまったのですが、電線に余裕があれば(どなたかから切れ端をもらえるなど)電線を切り刻んで、使用するストリッパーの使用感に慣れるところから始めるのがよいかと思います。
練習の流れは、まず問題と解答の写真を見比べて、その設問の目玉器具の施工方法をインプットし、時間を測って作成しました。
途中でどうしても作業内容を思い出せないことがあったら、カンニングしました。(その方が記憶に定着しやすいため)
一番初めの問題1は69分もかかっていたようですが、最後のほうは25分程度で作成できるようになりました。

用意した工具類

ホーザンの工具セット DK-28

電気工事士試験に合格するための必要最低限の工具が揃っています。

DK-28セット内容
  • VVFストリッパー(P-958)
  • プラスドライバー
  • マイナスドライバー
  • ペンチ(P-43-175)
  • ウォーターポンププライヤー(P-244)
  • 圧着工具(P-738)
  • 電工ナイフ(Z-680)
  • 布尺
  • 試験対策ハンドブック
  • ポーチ

特にVVFストリッパーのP-958は工具を持ち替えることなく作業を進めることができるので、試験に最適だと思います。
このタイプのペンチのような形をしたストリッパーは類似品がたくさん出ていますが、芯線が3本のものが剥けないものもあるようなので、他の製品を選択される場合は要確認です。
他社製品で迷ったのはMCCのストリッパーでした。輪作りをするためのペンチ部分に溝が入っていて、ランプレセプタクルのメーカーによってねじ径に差があるのですが(M3.5とM4)どちらが出てもぴったりサイズに作れますよというのがメリットです。やったことないですが溝が2つついているので2本同時に輪を作るものやりやすそうです。あとホーザンとの違いとしてスケールが付いている面が違うのですが、これは好みが分かれそうです(私はホーザンのように手の甲側についている方が測りやすくて好き)

ガッチャン(VA線ストリッパー)を使うか?

すでに電気工事をされている方や電気工事士に愛用されているのは、いわゆる「ガッチャン」と呼ばれているVA線ストリッパーです。
P-958と異なり4cm, 5cm, 10cmラインなどは自分で工具に書き込む必要がありますが(目視でできるプロは不要)、一気に多数のVA線を処理することができて、壁の中など狭い場所でも作業ができるなどの利点があり、刃の深度を間違えなければ綺麗に高速に剥けます。
先に電線をすべて切るというやり方ではとても強いのですが、器具一つ一つ施工条件を確認しながら仕上げていくという私が採用したやり方では、逆に持ち替えの時間ロスが発生すると判断し、購入に至りませんでした。
強力に薦められたので最後まで迷っていたのですが、P-958と切り口を比較した動画を拝見して諦めがつきました。
慣れていない人のP-958よりは綺麗に剥けますが、外装被覆は引きちぎるので、慣れている人のP-958の方がきれいでした。

合格ゲージ

P-958につける合格ゲージは、初めはつけて時間短縮ーと思っていましたが、結局本番は外しました。
P-958自体に持ち替えなくても測れるスケールが付いていて、そちらの方がぴったり電線をくっつけられたので私には測りやすかったのです…

合格クリップ

合格クリップはガンガン使いました。各部品に電線をつけ終わったあとで組み立てる際、一旦合格クリップで挟んだ状態で複線図を書く手順で配線を再確認するということをしていたのと、リングスリーブの位置合わせに使用しました。
他の事務用クリップや髪用のダッカールも試しましたが、専用に作られているだけあってこれが大きさ的にも太さが変わる点に対しても最適でした。
合格クリップの代わりに結束バンドやマスキングテープを使う手もありますが、止め直しのやりやすさから合格クリップを使いました。

合格マルチツール

合格マルチツールはいらないと思ったので買いませんでしたが、前日になって(アウトレットボックスにねじなし電線管を接続する問題をやって)買っておけばよかったと思いました。
連用枠への取り付けはマイナスドライバーの方が力が入れやすいし、ゴムブッシングの穴あけは電工ナイフを使えばいいし、リングスリーブ保持穴も「別に…」という感じでしたが、レンチ大小はマルチツールがあったほうがよかったと思ったのです。
ねじなし電線管のねじ切りもロックナットの締め付けもゴムブッシングの締め付けも、ウォーターポンププライヤーを使用することになっていますが、ねじに対して大きすぎるわギザギザで傷が入るわ…でげんなり。
オンデマンド今井さんの解説動画で、ねじなし電線管のねじは六角レンチを、ロックナットは「手で十分に締まる」と言われていて、前日に六角レンチを買いました。ロックナットは「手で十分」とのことではありましたが、ゆるんだら嫌なのとウォーターポンププライヤーで締め付けたら取れなくなってしまったので(笑)薄型の24mm対応のレンチも買いました。アウトレットボックスをホームセンターに持ち込んでいろいろ試しましたが、厚みのあるものだとうまくロックナットに力が伝わらずずれてしまいます。薄型がおすすめです。
…と、こうなるならマルチツールは薄いしちょうどいいサイスのレンチだけがついているし、通常のレンチより安いし、買っておけばよかったなーと思ったのです。

布製メジャー(2m)

支給された材料を測るのに使うため、100円ショップで購入しました。手持ちのは全部金属製だったので…
ホーザンのキットに入っている布メジャーもありますが、こちらは40cmなのと机にマスキングテープで貼り付けてしまうので、別途用意しました。支給された材料の確認以外には使いませんが、練習用に電線を切り出すのにも使えますので買っておいて損はないかと。

マスキングテープ、両面テープ

今回の受験者が多く集まるチャット部屋にて「養生テープを外側が粘着面になるように輪を作って机に貼り、リングスリーブなどを貼っておく」という小技が紹介され、良さそうだと思ったので少し改良して実践しました。
マスキングテープ(塗装用の幅広のもの)、両面テープ(貼ってはがせるタイプならなおよし)ともに、100円ショップで仕入れました。
マスキングテープをまず机に貼り、その上に両面テープを貼って、剥離紙を剥がした面に合格クリップ、リングスリーブ、差込みコネクタ、時計を貼っていました。
粘着力が強いなと思われた方は、両面テープを貼った後軽く手でぺちぺちしてあげると粘着力がいい感じに弱くなるかと思います。
マスキングテープは他にも、メジャーを机の手前部分に貼りつけて固定したり(併せて台紙も机に固定)、支給されるゴミ袋を机の手前に貼って落とせるようにしたりするのに使用しました。

電工腰袋

机が狭い狭いと聞いていたので、腰袋を用意してそこに入れることにしました。
腰袋の使用がOKかどうか不安でいろいろ調べましたが、当日も咎められることはありませんでした。
安いので十分ですが、ドライバーが挿せる個別のスロットが4-5個あると使いやすいです。
(プラス、マイナス、ペンチ、プライヤー、圧着ペンチ。VVFストリッパーは机の上に出しっぱなし)

施工手順

複線図を書かないのですぐに作業に取り掛かりますが、こんな流れでやるのが無駄がなくて余裕も取れるのでよかったです。
基本的にオンデマンド今井さんの順番と同じです。

  1. 埋込み連用枠の取り付け(取り付ける場所を間違えないようにするため)
  2. 電源から来る線、ボックス間の渡り線(特殊な線は支給されたものをそのまま使用できたりする。被覆を剥くだけなのでウォーミングアップに)
  3. シーリング(長さが揃ってればいきなり15mm外装を剥いて、10mm芯線を剥いています。長さはシーリングに合わせる)
  4. 単体のスイッチ、コンセント(外装被覆50mm剥いて、裏の記載通りの長さで芯線を剥く)
  5. 端子台(外装被覆40mm、芯線は10-12mm程度で合わせる)/ランプレセプタクルを端子台につなぐ場合はその部分だけ後回し
  6. ランプレセプタクル、埋め込みコンセント(ランプ:外装被覆43mm、芯線20mm、埋込コンセント:外装被覆33mm、芯線20mm)
  7. 渡り線のあるコンセント等(外装被覆50mm、裏の記載通りに芯線。渡り線は70mm):VVFが2本入る場合、綺麗に仕上げるためにボックス接続部の10cmの処理はコンセント側が終わってからやる)
  8. ↑の組み立て。複線図を書く手順で一旦クリップで止めてから、それぞれの接続が正しいかチェック。合っていれば圧着および差込みコネクタ。

まとめ

こんなところでしょうか…
思い出したことがあれば追記したいと思います。

練習用の電線はモズシリーズが一番安かったです。
さらに合格クリップと端子台シールを無料でくれます。

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